質疑の概要
これは、昨年も質疑で取り上げたんですが、マイクロプラスチックの問題が来年大阪で開催されるG20においても議論されるテーマだということで、開催地である大阪が持つ大阪湾におけるマイクロプラスチックの状況把握、対策というのをやっておかないとダサくね?というところを指摘したものです。
質問:環境局の認識
先日の本会議で、わが会派の片山議員からG20を見据えたプラスチック資源循環の取り組みについて質疑が行われました。その際、市長から、国においても、プラスチックの資源循環を総合的に推進するための「プラスチック資源循環戦略」の素案が示されたが、本市としても、プラスチックごみの削減に向け、効果的な対策を進めていく、と答弁をいただいたところです。
環境問題という文脈のなかで海洋プラスチックごみ対策を地球規模で取り組む流れは加速しておりまして、中でもマイクロプラスチックの現状や環境への影響が、テレビを始め様々なメディアに取り上げられている状況にあります。
環境問題に取り組む研究者達の中では、今やマイクロプラスチックの問題は地球温暖化問題と同じレベルの問題となっているようですが、まだまだそういったこともあまり知られていないので、こうした対策を進めるために、市民理解を深めていくということも重要ですし、そういった視点で昨年からこの問題について質疑をやらせていただいていまして、今年も引き続き取り上げます。
そんな中ですので、もちろん僕は理解しているわけなんですが、インターネット等で傍聴される市民に向けて問題意識を持ってもらうという目的も含めて、改めてまずはマイクロプラスチックとはどういうものなのか、環境局の認識をお伺いいたします。
環境問題という文脈のなかで海洋プラスチックごみ対策を地球規模で取り組む流れは加速しておりまして、中でもマイクロプラスチックの現状や環境への影響が、テレビを始め様々なメディアに取り上げられている状況にあります。
環境問題に取り組む研究者達の中では、今やマイクロプラスチックの問題は地球温暖化問題と同じレベルの問題となっているようですが、まだまだそういったこともあまり知られていないので、こうした対策を進めるために、市民理解を深めていくということも重要ですし、そういった視点で昨年からこの問題について質疑をやらせていただいていまして、今年も引き続き取り上げます。
そんな中ですので、もちろん僕は理解しているわけなんですが、インターネット等で傍聴される市民に向けて問題意識を持ってもらうという目的も含めて、改めてまずはマイクロプラスチックとはどういうものなのか、環境局の認識をお伺いいたします。
答弁:環境局の認識
マイクロプラスチックは、微細なプラスチックごみの総称で、おおよそ5ミリメートル以下のものを指します。
マイクロプラスチックには大きく2種類あり、1つは洗顔料や歯磨き粉などのスクラブ剤等として、マイクロサイズに製造されたビーズ状のものに起因するもので、一次的マイクロプラスチックと呼ばれています。
もう1つは、ペットボトルやレジ袋など、もとは大きなサイズで製造されたものが、自然環境の中で紫外線などにより破壊、細分化されたもので、二次的マイクロプラスチックと呼ばれています。
マイクロプラスチックには大きく2種類あり、1つは洗顔料や歯磨き粉などのスクラブ剤等として、マイクロサイズに製造されたビーズ状のものに起因するもので、一次的マイクロプラスチックと呼ばれています。
もう1つは、ペットボトルやレジ袋など、もとは大きなサイズで製造されたものが、自然環境の中で紫外線などにより破壊、細分化されたもので、二次的マイクロプラスチックと呼ばれています。
質問:大阪湾における調査状況は把握しているか
今ご説明頂いたとおり、我々の普段の生活から様々な形でマイクロプラスチックが発生し、河川や海岸などの環境中に流出している状況です。
で、このマイクロプラスチックが流出したら何が具体的に問題なのかという話ですが、これは昨年の質疑でも説明したんですけども、マイクロプラスチックというのは、材質上、毒性物質等と相性が良くて、毒を纏っていきやすいそうなんですね。で、それを餌と間違えて魚が食べてしまうわけなんです。そして、その魚を人間が食べてしまうと。
これが問題なわけなんです。実際に魚を解体したらマイクロプラスチックが出てきたという事例も既に出てきておりまして、有識者の中では、今はまだ量も少ないから大丈夫だろうという見解もあるにはあるんですが、今後時間が経つにつれて非常に大きな問題になっていくのではないかということで、環境問題を取り扱う研究者の中でも、地球温暖化に匹敵するような問題になっているというわけなんです。
で、このマイクロプラスチックが流出したら何が具体的に問題なのかという話ですが、これは昨年の質疑でも説明したんですけども、マイクロプラスチックというのは、材質上、毒性物質等と相性が良くて、毒を纏っていきやすいそうなんですね。で、それを餌と間違えて魚が食べてしまうわけなんです。そして、その魚を人間が食べてしまうと。
これが問題なわけなんです。実際に魚を解体したらマイクロプラスチックが出てきたという事例も既に出てきておりまして、有識者の中では、今はまだ量も少ないから大丈夫だろうという見解もあるにはあるんですが、今後時間が経つにつれて非常に大きな問題になっていくのではないかということで、環境問題を取り扱う研究者の中でも、地球温暖化に匹敵するような問題になっているというわけなんです。
という前提を理解していただいた上で、我々の普段の生活から様々な形でマイクロプラスチックが発生し、河川や海岸などの環境中に流出しているとなると、当然、河川の終着点である大阪湾における、マイクロプラスチックの状況について、大阪市民として非常に心配になります。
特に、来年6月に開催されるG20において、日本は議長国としてこの問題をリードしていくと対外的に宣言もしているような状況です。
そんな中で、開催地の大阪が有する大阪湾がマイクロプラスチックだらけでなんの対策もしていないということであれば、ちょっと恥ずかしい話なんじゃないの、ということなんです。
そこで、大阪湾におけるマイクロプラスチックの調査状況について、どのように把握されているのかをお伺いします。
答弁:大阪湾における調査状況は把握しているか
大阪湾での調査については、大阪湾単独ではなく、瀬戸内海の一部として、環境省が2回実施しております。
1回目は、平成26年度に実施した「沿岸海域における漂流・海底ごみ実態調査」であり、2回目は、平成27年度に実施した「瀬戸内海における漂流ごみ実態把握調査」でございます。
これらの調査において大阪湾における調査地点は、関西空港周辺である泉佐野沖の1地点です。
その調査結果によりますと、大阪湾のマイクロプラスチック密度は、1立方メートルあたり0.75個であります。
これは、日本各地の他の調査地点の状況とほぼ同程度でございまして、大阪湾が特に高い状況ではございません。
1回目は、平成26年度に実施した「沿岸海域における漂流・海底ごみ実態調査」であり、2回目は、平成27年度に実施した「瀬戸内海における漂流ごみ実態把握調査」でございます。
これらの調査において大阪湾における調査地点は、関西空港周辺である泉佐野沖の1地点です。
その調査結果によりますと、大阪湾のマイクロプラスチック密度は、1立方メートルあたり0.75個であります。
これは、日本各地の他の調査地点の状況とほぼ同程度でございまして、大阪湾が特に高い状況ではございません。
質疑:データ収集をすべきではないか
環境省が大阪湾でも調査を行っていることをご説明頂きました。しかし、調査地点は泉佐野沖だけということであり、大阪港域を含め大阪湾全体の状況を把握できているかと問われれば、当然それは把握できていないでしょう、ということになります。
マイクロプラスチックの対策については、海洋に流れ込むプラスチックごみ全体を対象とした取り組みが必要ですが、そのためにも、まずは身近なところの状況をきっちりと把握し、取り組みを進めることが重要だと感じています。
大阪市としては、今後のマイクロプラスチック問題への対策に活用するためには、例えば大阪府と連携するなどして、大阪湾に焦点を当てた詳細調査を実施し、データを収集するべきであると考えるがいかがでしょうか。
マイクロプラスチックの対策については、海洋に流れ込むプラスチックごみ全体を対象とした取り組みが必要ですが、そのためにも、まずは身近なところの状況をきっちりと把握し、取り組みを進めることが重要だと感じています。
大阪市としては、今後のマイクロプラスチック問題への対策に活用するためには、例えば大阪府と連携するなどして、大阪湾に焦点を当てた詳細調査を実施し、データを収集するべきであると考えるがいかがでしょうか。
答弁:データ収集をすべきではないか
大阪湾のマイクロプラスチックを含む海洋プラスチックごみ対策として必要な知見を得るためには、委員ご指摘のとおり、大阪湾全体を対象に調査を実施し、より幅広いデータ収集をすることが必要であると考えております。
このため、私どもといたしましても、大阪湾に焦点を当てた調査を実施していただけるよう環境省に要望しております。さらに、府と連携した取り組みについても、そのあり方について検討してまいりたいと考えております。
このため、私どもといたしましても、大阪湾に焦点を当てた調査を実施していただけるよう環境省に要望しております。さらに、府と連携した取り組みについても、そのあり方について検討してまいりたいと考えております。
要望:府市で連携して調査をしてほしい
冒頭でも述べたとおり、「海洋プラスチックごみ」や「マイクロプラスチック」について、もはや対策が待ったなしの状況で、世界中が取り組みを進めており、先程も触れましたが、来年のG20開催都市である大阪市においても、積極的に取り組みを行うべき課題であると考えています。
先日、国において示された「プラスチック資源循環戦略」の素案においても、マイクロプラスチックを含む海洋プラスチック対策として、海洋プラスチックゼロエミッションを目指した実態把握や地方自治体との連携強化が挙げられています。
マイクロプラスチック対策として有効な対策を講じるためには、やはり科学的な調査結果に基づいたプラスチックごみ全体を対象とした対策が必要だと考えています。
最終的には市民の理解と協力が不可欠ですし、まず身近な問題としてご理解いただくために、まずは大阪湾での詳細調査を早期に実施し、大阪湾内のマイクロプラスチック総量や分布を推定していただいてから、流出経路と思われる河川での調査を実施し、どの河川でどういう対策をすることがクリティカルなのかを推定し、仮説に基づいて対策をして、検証していくということをできる限り早期に実施していただきたいです。
大阪湾のマイクロプラスチック対策を積極的かつ効率的に行うために、府市がしっかりと連携し、調査実施に向けて取り組んでいただきますように強く要望しておきます。
先日、国において示された「プラスチック資源循環戦略」の素案においても、マイクロプラスチックを含む海洋プラスチック対策として、海洋プラスチックゼロエミッションを目指した実態把握や地方自治体との連携強化が挙げられています。
マイクロプラスチック対策として有効な対策を講じるためには、やはり科学的な調査結果に基づいたプラスチックごみ全体を対象とした対策が必要だと考えています。
最終的には市民の理解と協力が不可欠ですし、まず身近な問題としてご理解いただくために、まずは大阪湾での詳細調査を早期に実施し、大阪湾内のマイクロプラスチック総量や分布を推定していただいてから、流出経路と思われる河川での調査を実施し、どの河川でどういう対策をすることがクリティカルなのかを推定し、仮説に基づいて対策をして、検証していくということをできる限り早期に実施していただきたいです。
大阪湾のマイクロプラスチック対策を積極的かつ効率的に行うために、府市がしっかりと連携し、調査実施に向けて取り組んでいただきますように強く要望しておきます。