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【ワークショップ編】Forword with Google for Education参加レポート


先日のブログでも紹介した通り、Googleから日本人で初めての招待をいただき、「Forword with Google for Education」という教育イベントに参加してきました。速報としてYouTube市政報告会を行ったので、全体的な内容はこちらからどうぞ。

イベントの概要、そこで学んだこと、これからやろうと思っていることなどは既に速報としてYouTube市政報告会でお伝えしました。
書きたいことを自由に書き始めると長くなりすぎる懸念があるため、ブログでは
時系列編
講演内容編
・ワークショップ編
今後の展望編
の4つに分けて記事を書いていきます。

 

では、ワークショップ編のスタートです。

デザインシンキング

まず、テキトーに座ったテーブルのメンバーがグループメンバーとなりました。
僕のテーブルは、日本チーム3人とイタリアチーム3人の計6名。
ワークショップでは、同時通訳の人が同席してくれました。

お題を決める

チーム内で「10年後起こってそうなクレイジーな未来」というテーマについてポストイットに書いてください。というお題が出たので、書いていると・・・

司会者「はい、では右手を高くあげてください」
僕「ん?(右手ピーン!)」

司会者「もっと高く!」
僕「んんん・・・(右手ピーーン!)」

司会者「椅子に乗ってまで高くあげている人もいますね、もっともっとぉ!!」
僕「くぅううう(右手ピーーーン!)」

司会者「はい、まだまだみなさんクレイジーな案を書けていませんね。」
僕「えっ」

司会者「では、今書いたポストイットは捨てて、もっとクレイジーな案を新しく書いてください」
僕「(見てもないのに!?w)」

とまぁ、紆余曲折あってチームメンバーがそれぞれ書いたポストイットを見て、イタリア人が書いてた「ロボットが教師となり授業を教えて、こどもとも遊ぶ」ってやつが選ばれました。これが我々のテーブルのテーマということになりました。

実現するために必要となるのは?

各テーブルで決めたお題について、実現するために必要と思われる要素を洗い出すという作業を指示されました。Googleドキュメント内、表が挿入されている部分をみんなの力で100個埋めろという無茶振り(しかも英語で)。僕が埋めれたの、4つぐらいだったと思います。(日本語でOKって言われても難しい)

で、みんなが埋めたやつをみんなで見て、自分が良いと思ったもの(他の人が埋めたやつでもOK)をピックアップし、10年後のクレイジーな未来(お題)を実現するために必要なことを、A4の紙で説明してみよう!みたいな感じ。スケッチを交えて!ってのが条件だったので、絵心あんまりないけど頑張りました。

写真の左下のスケッチが僕のやつで、若干高評価でしたw
ちなみに僕がどんな内容のやつを書いたかというと・・・

10年後、ロボットが授業するということであれば、統一的な模範授業が確立されているべきだろうということで、

1.模範授業を決定する教員授業動画王決定戦を開き、各教科・単元ごとに模範授業動画を選出
2.選出された動画内に、プッシュポイントを細く設定し(わかったorわかってない)を生徒が選択しながら前に進めるようにする
3.機械学習(Yes or No方式)でその生徒の学習理解状況を管理
4.適切な案内を適宜行っていく

みたいな流れのやつを、スケッチと共に書いたというわけです。

プロトタイプを作る

で、ここからDay2になってるんですけど、各自が出したスケッチ説明を吟味し、実際にプロトタイプを作りましょうという指示がきました。

プロトタイプって、どのレベルまでやるの!?って不安に思っていたところ、Jonasという名の救世主が現れました。Day2ではDay1の時に所属していたテーブルに残る必要はなく、自分が興味を持ったテーマのテーブルに行ってOKというルールになっているのです。Jonasは、まさにこのテーマを追求している男で、ウキウキで我々のテーブルに来たというわけです。(なお、イタリア人が出したお題を採用してるのに、イタリア人チームは我々のテーブルから去っていましたwww てゆーかDay2にいなかった疑惑・・・笑)

で、とりあえずどの要素を含めてプロトタイプ作ろっか、って話になり、残念ながら僕のスケッチが選ばれてしまいました・・・笑 ロボット役無理やで!!て思ってたら、Jonasがノリノリでロボットを志願してくれました。マジナイス。

大体のプロトタイプの仕様は、こんな感じです。
1.ロボットはJonasがやる(受け答え等)
2.とりあえず模範授業は、カーン・アカデミーの動画を活用する
3.プッシュポイントは良いアイディアだけど、学生がボタンを押す必要はないのでは?という議論を経て廃止
4.代わりに、表情から理解度を読み取る人工知能を搭載し、同様の機能を備える(すげーw)
5.ロボットの言語認識能力が低い段階でも運用できるように、学生が回答する内容を限定する
6.上記理由から、教科を「化学」に絞った
7.回答方法は、レゴブロックと輪っかを使って原子の構成を回答する方式にする
8.正解ならOK、間違っていた場合はヒントを出す

仕様を確定させ、Jonasは動画の準備、日本チームはレゴブロックと輪っか、Jonasに搭載するアンテナ的なものを作ってましたw

実際に学生でテストし、フィードバックをもらう

なんだかんだでプロトタイプが完成し、学生に試してみましたw
動画を見ている様子。

問題の説明を受けている様子。

またまた別の学生にテストしている様子。

まぁこんな感じで色々試しまして、フィードバックを貰いました。この写真の相手は学生じゃなくて、他のテーブルから面白そうとやってきた今回のイベントの参加者ですがw

で、どんなフィードバックがあったかと言うと、

・言葉でも判定できるようになればいいなぁ
・学びたい時にいつでも学べていいよね
・言語の壁を超えれるよね、便利!
・10年後には実現してそう!
・知識をつけるのには良いけど、社会性を養うのは難しそうだね
・学生にセンサーつけて心拍数とか発汗とかわかれば更に状況把握できるね
・教科によって実現難易度が変わってくるね
・生徒とのエンゲージメント向上のために、顔認識したら「あなた今難しそうな顔をしてますね」とかを、あえて発言させたほうがいいね

などなど、こんな急ごしらえのプロトタイプに割とガチなフィードバックが集まりましたw

まずは作ってみる精神

このワークショップは、あえて時間を足りなくさせてるんだという説明がありました。新しいものを創造する際、成功するのか失敗するのかなんてわからない、正解はない。だからこそ、とにかく知的な失敗を重ねていくことが大事(インテリジェンスリスクテイキング!※講演内容編で非常に大事だと言われていたスキル)、スピード感が大事。それを身をもって体験するというワークショップでした。

たしかに、どんどんフィードバックもらったほうが、完成に向けて確実に早く近づいていきますよね。楽しかったです。

というわけで、Jonasのファインプレーにより乗り切ることができた感満載のワークショップでした。

こういう手法は既に日本の民間企業でもカナリ前から取り入れられていると、一緒に参加した徳田市議が言っていましたが、その割に僕はこういう教育は受けてこなかったなぁと思うと、教育現場で培おうとしているスキルと一般社会が求めるスキルが乖離しているのかなぁと感じます。そこのギャップを埋めて、こども達が社会に出た時に即通用するようなスキルを教育で与えてあげたいですね。

次は、今後の展望編です。
頑張って書いていきますので、お時間のある時にご一読いただければ幸いです!